令和2年11月定例会 「速報版議事録」
平成29年に公募された「あいほうぷ吹田」の選定委員会が、いかに公平性が無かったかが浮き彫りになっています。
これでは、他の事業者からすれば、応募しても単なる時間の無駄遣いになるようなもの。
他にもいろいろありましたが、今後の方針について答弁が非常に良かったので、これ以上の指摘はしていません。
以下、議事録です。
自由民主党絆の会の泉井智弘でございます。質問に先立ちまして、先日、病院で働く看護師さんと意見交換をさせていただきました。コロナ受入れ病棟では、洗濯や掃除など本来看護師さんのしなくてもいい仕事までしないといけない。仕事量は倍ぐらいになっているけれども、病院によってはボーナスが4割カットになるなど、現場の生の声を聞かせていただきました。本来看護師でなくてもできる仕事については、国の要請等ではなく感染対策から各病院で基準を決めているとのことです。それは何か行政としてできることがあるのではないかと感じたところであります。理事者の皆さんにはぜひ吹田市内の受入れ病院とさらなる連携を取っていただきそのような課題解決にも取り組んでいただきたいと思ったところですが、医療従事者をはじめ最近クラスターが発生して対応に追われている福祉従事者の皆さんに敬意を表しまして、質問に移らせていただきます。
ボーナスカンパ金について質問をさせていただきます。
消防職員の慣例でボーナスカンパ金というものがあり、6月期期末・勤勉手当、いわゆるボーナス支給時期に1人当たり3,000円が組合に徴収されているということを聞きました。ボーナスカンパ金とは何でしょうか、お答えください。
○木村 裕議長 消防長。
○笹野光則消防長 ボーナス支給時に集金する3,000円につきましては、職員団体が実施している慶弔等共済事業のための掛金のことだと思いますが、労働組合員でない消防職員が、その事業に賛同し、個人の判断で組合賛助金として納めているものであり、消防本部で取りまとめて一括納入しているものでございます。
以上でございます。
○木村 裕議長 1番 泉井議員。
(1番泉井議員登壇)
○1番 泉井智弘議員 あくまで任意であり、必ず納入しないといけないものではないということですが、数名を除き360人以上、ほとんどの消防職員が納入しないといけないという認識を持っており、その使途を全く知らない職員も多くいるようです。さらに、支払わない数人分は、その上司が支払っているともお聞きしました。もしそれが事実なら、半ば強制的に納入しなければならないと思っている職員が多いのではないでしょうか。
また、総務予防室長名で3,000円の納入の協力を求める通知文が全消防職員に出ているとのこと、そして業務中に集金されるときもあるということも聞いております。それも事実なら問題ですが、それらを踏まえて今後の対応についてお答えください。
○木村 裕議長 消防長。
○笹野光則消防長 強制でないことから、上司が支払っている事実については、把握しておりません。
これまでも職員に対し誤解が生じないよう、その趣旨等について、周知してまいりましたが、改めて制度内容を、より丁寧に説明するとともに、通知及び集金方法につきましても関係部局と調整し、見直してまいります。
以上でございます。
○木村 裕議長 1番 泉井議員。
(1番泉井議員登壇)
○1番 泉井智弘議員 誤解がないように周知されてきたとのことですが、先述のとおり総務予防室長名、総務予防室長といえば次長であり、組織のナンバー2です。その方が書面で協力を求められる、そういうことや、慣例的に行われてきたこと、厳しい縦社会の消防組織ということを考えると、本当にやめてもいいのか、やめると何か不利益が生じるのではないかと思う職員もいるかも分かりません。念のために再確認させていただきますが、この賛助金はあくまで強制ではなく、たとえ次回から納入をやめても、職場内で不利益が生じることはないということでよろしいでしょうか、お答えください。
○木村 裕議長 消防長。
○笹野光則消防長 趣旨に賛同しないことで、不利益となることはございません。
以上でございます。
○木村 裕議長 1番 泉井議員。
(1番泉井議員登壇)
○1番 泉井智弘議員 消防長以下管理職の方も恐らく慣例的にされてきたことですので、このことについては疑問を何ら持ってないまま自然な形でやってたと思いますので、こういう声もありますので次からはしっかり周知のほうよろしくお願いいたします。
次の質問をさせていただきます。福祉部の議会答弁等について。
さきの9月例会であいほうぷ吹田についての私の質問、また決算常任委員会で高村委員の質問に対して虚偽の答弁があり、本議会冒頭に修正の報告がありましたが、なぜそのようなことになったのかお答えください。
また、決算常任委員会で、同じく高村委員のあいほうぷ吹田に関する質問に対して担当部は、あいほうぷ吹田は医療的ケアの必要な方というところに特化して運営をしているという発言がありましたが、契約者数67人だったかと思うんですけども、医療的ケアの必要な利用者は67人ということでしょうか、お答えください。
○木村 裕議長 福祉部長。
○大山達也福祉部長 あいほうぷ吹田の介護給付費において、送迎加算の過誤請求が判明し、返還等の精算が必要となりましたが、介護給付費及び本人負担金の時効期間は確認していたものの、委託事業者に交付する処遇改善事業助成金については十分確認のないまま、介護給付費と同じ公法上の債権と錯誤し、誤った認識の下、答弁を行ってしまったものでございます。その後精査に向けた事務を進め、本市顧問弁護士への相談等を行う中で、当該助成金の返還につきましては、民法の負担付贈与に該当し、改正前の同法の消滅時効期間である10年が適用されることを認識したものでございます。
次に、あいほうぷ吹田における医療的ケアの必要な利用者は、令和2年(2020年)12月1日現在で48名でございます。現在新規の受入れは事実上、医療的ケアが必要な方に限られており、そのことを指して特化と表現したものでございます。
以上でございます。
○木村 裕議長 1番 泉井議員。
(1番泉井議員登壇)
○1番 泉井智弘議員 公ではないんですけれども、私はそもそも処遇改善加算の性質を補助金に変えて支給するのは大丈夫ですかということを確認したわけですから、その辺はしっかり確認していただきたいと思います。また、特化しているという表現についてですが、新規の受入れが事実上、医療的ケアが必要な方に限られているとおっしゃいますが、契約上、委託法人が医療的ケアを必要としない利用者の受入れを認めないという権限は行政にはないわけですから、説得力に欠ける御答弁です。
9月定例会で副市長に職員の意識改革が必要ではないかという質問をさせていただき、その趣旨を踏まえた御答弁をいただいた後に申し訳ないんですが、あいほうぷ吹田については、今後のこともありますので、そして見過ごせない事案がまた発覚いたしましたのでもう少し、質問をさせていただきます。
あいほうぷ吹田は平成29年に随意契約から公募して委託事業者を選定する運びとなりましたが、それは、契約の透明性や公平性の確保を図ることを含め、運営の在り方を一旦見直さなければならないということで公募にしたと思うのですが、いかがでしょうか。
仮に私の意見が間違っていないのであれば、定員や人員、委託料など全てを検証することが求められますが、福祉部はそのようなプロセスを経て公募を行いましたか、正直にお答えください。
○木村 裕議長 福祉部長。
○大山達也福祉部長 あいほうぷ吹田の委託事業者につきましては、開設の前年度に当たる平成12年度(2000年度)に公募による選定を行い、以降、毎年随意契約による契約形態が続いていましたが、透明性や公平性の観点から、平成29年度(2017年度)にプロポーザル方式の公募を実施することとし、決定したものでございます。その際、改めて委託料その他の条件についての検討は行ってはおりませんでした。
しかしながら、今後あいほうぷ吹田の運営方法につきましては、重度障がい者に安心して御利用いただくことを念頭に置きながら、最適なサービスの提供が行えるよう、入所者の決定基準の設定や機能整理等運営方法の見直しを検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○木村 裕議長 1番 泉井議員。
(1番泉井議員登壇)
○1番 泉井智弘議員 同水準の事業が行えるように設定しており、委託料、その他の条件については検討をされていないということですが、そもそも論として、今の委託料、特に人員数や人件費等はどうやって決めたのでしょうか。私が調査した限り、根拠を示すものが全く残っておりませんでした。根拠を示せるのならお答えください。
また、透明性、公平性の観点から公募にしたということですが、平成29年に行われた選定委員会について議事録を拝見させていただきましたが、本当に透明性や公平性を図るためだったのか、疑わざるを得ない内容でした。
まず、選定委員に事務局は、重度障がい者はあいほうぷ吹田しか受け入れる先がないと言い切っておりますが、平成31年2月定例会で私の重度障がい者施策に関する質問に対して当時の部長は、平成29年度の生活介護サービスにおける利用者の平均障害者支援区分が5以上の事業者は4法人あると答弁をしております。これはこの時点で選定委員に虚偽の説明をしていることになります。もっと言えば、支援区分平均5以上でなくても、障害支援区分5以上の利用者を受け入れている事業所は、市内にもたくさんありますので、事務局の重度障がい者はあいほうぷしか受入先がないというのは、選定委員に対してだけでなく、ほかの受入れ事業者に対しても大変失礼な話です。さらに通所者は市が決定権を持っていることも説明されておりますが、これも違います。決定権は委託法人にありますし、このことは指定管理をしない理由にもしております。
また、重度障がい者も軽度障がい者も介護報酬に差がないという説明をしておりますが、これも違います。たしか倍以上の差があったかと思います。これに関しては報酬じゃなく委託料に差がないという意味で言ったかも分かりませんけれども、説明としてはこれは不十分です。
そして、根拠がないはずの人件費については、1.5人分しか出ていないという説明をしております。なぜ事務局は明確に人件費が1.5人分と説明できるのか、何を基準にしているのかが不明です。
そしてなぜか選定委員の中で一番、障がい福祉に詳しいと思われる箕面支援学校の校長が2回ある委員会を欠席しているところも気になるところです。ここまで現状維持を促すようなことでは、ほかの事業者は時間をかけてまで応募する気にもならなくなくなるのではないでしょうか。
これまで障がい福祉室の事業は委託や土地、公共施設の使用目的など、このようにつじつまの合わないことが山ほど出てきているわけですが、今回は契約更新が数年後にある、あいほうぷ吹田について、そもそも施設自体が古くなってきていることや、医療的ケアが必要な障がい者の日中活動の場の選択肢が少ないこと自体を私は問題視しているわけですので、あくまで、あいほうぷ吹田がなくても医療的ケアの必要な重度障がい者に選択肢がたくさんできるような施策を展開していただくことを要望します。しかしそれまでは、あいほうぷ吹田については、ここ数年のずさんな委託契約を見直し、この際、しっかりと頑張っていただければメリットが出る指定管理制度の導入、もしくは、契約内容をしっかりと見直した上で数法人に委託し、受入れ体制を確保することなどを求めますがいかがでしょうか、お答えください。
○木村 裕議長 福祉部長。
○大山達也福祉部長 まずあいほうぷ吹田の委託料につきましては、平成29年度(2017年度)に公募を行うまでの実績額をベースに設定しておりまして、人件費等の詳細な内訳を基に積算したものではございません。
次に、選定委員会の件につきまして、私も当時の選定委員会の議事録を確認しましたが、制定委員会における透明性、公平性の確保の観点からも、今後は御指摘のようなことが起こらないよう、事務局の説明においては十分気をつけて発言するよう周知徹底してまいります。
最後に、あいほうぷ吹田の運営についてでございますが、この間様々な課題が出てきており、一定の整理が必要であるというふうに感じております。こうしたことから今後の運営につきましては、指定管理者制度の導入を視野に入れて見直しを進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○木村 裕議長 1番 泉井議員。
(1番泉井議員登壇)
○1番 泉井智弘議員 その実績額の根拠自体がどうやって決めたのか分からないまま、それをベースにしていることは問題ですが、今後の在り方については非常に前向きな御答弁をいただきましたので、高く評価をさせていただきたいんですが、これまでのことがありますので、蓋を開ければやっていなかったということだけはね、絶対にないようにお願いいたします。
本当はほかにもお聞きしたいことがありましたが、今回は時間の都合上、質問はいたしませんが、最近吹田市に医療的ケアの必要な障がい者も一部受入れ可能で、土日祝日も開所する生活介護事業所ができたといううれしい話を聞いております。
市有地を利用し、優遇されている2法人にもぜひとも土日祝日の開所を期待いたしまして、質問を終わらせていただきます。
2020年12月25日 12:25